ぷちぷり*ユーシィ #9

エルミナさん@川澄綾子登場。多分に僻みだと思うけど、こんな感じに淡々と完璧にできる子と、不完全だけど一生懸命頑張る子の両者がいた場合、ここでまるで後者のほうが素晴しいように見せる物語というのは、個人的にはそんなのアリエナイと思ってしまう。

言われてようやく気付いたけど、今回の話って実はすごい残酷な話だったんやね。
エルミナが心の底から欲しているもの――それを手に入れるために、彼女は血の滲むような努力を重ねているはずなのに、どうしても手が届かないもの――を、たいした努力もせずに無条件で与えられている人間がいる。しかも二人。そして、そのうちの一人はどうしようもないアホの娘で……。エルミナにとっては、なんとも理不尽で残酷な話だと思う。
だけど、残酷な話だからこそ惹かれてしまうということもあるわけで。この感じは『シスプリRePure』の咲耶回に似てる(あれも残酷な話だ)。『シスプリ』においては、光に満ちた過去と暗く沈んだ現在の対比が咲耶の深い絶望を浮き彫りにする構造になっていたけど、今回の『ぷちぷり』もそれと似た構造になってる。ユーシィパパ&グレンダパパの親バカぶりが強調されることによって、「エルミナが持っていないもの」が浮かび上がる仕組み。
それに、「想い人」の登場による救済がないところなんかもそっくりだ。今回のラストのエルミナの台詞、聞き取りにくかったけど、たぶん「パパ……」だよね。うぅ、せつない話だ。
ユーシィのバレエ発表中に、ユーシィパパをみつめるエルミナの表情が印象に残った。最初は心配そうな(あるいは気の毒そうな)表情、二度目はすこし驚いたような表情(……そして愁い?)。